私は、平成元年に上流工程専門のSEとして独立しました。
当時は、バブル経済の最後の方です。
営業活動しなくても仕事の声が次々とかかりました。
まったく先の心配をしていませんでした。
でも、すぐにバブル崩壊です。
システム開発の仕事がまったくありません。
付き合いのある会社に声をかけますが、どこにも開発の仕事がありません。
その時期、ソフトハウスはどんどん倒産していきました。
私が仕事をもらっていた1社(東京にいた時に勤めていた会社)は倒産しました。
もう1社は、運送会社の情報部門が独立したところなので現業があるので
何とか続けられているという感じです。
どこも、社員を守ることも難しいのですから外注に出す仕事はありません。
どうしようか考えました。
そこで、仕事を「もらう側」から、仕事を「創る側」になろうと
パソコンの開発をメインに提案営業を始めました。
でも、営業訪問しても上手く話せない。
ここから「紙にしゃべらせる」と言うことで、見れば分かる図解になっていきました。
いろいろ活動していくと..
社員研修のテキストを作成する仕事を 紹介してもらえることになりました。
紹介してくれた方には、図解を使った文書を見せていたことがあるので、
それが役に立つと思ってもらえたようです。
そこは、数年前に事業を立ち上げ、だんだんと組織として整備している時期でした。
仕事は属人的で、できる人は成果を大きく上げるけれど、できない人は辞めていく
と言うような職場だったので、社員研修をしようとなったようです。
事業内容を聞いていくと...
社員研修のテキストを作る前に、事業の運営の仕組を整備しないと
研修内容を固められないと感じ、その必要性を社長に提案しました。
すると..
すんなり通り、事業の仕組を設計して必要な営業ツール作成すると言うことになりました。
元がSEですので事業構造を方針からオペレーションまで体系化することは得意です。
でも、かなりのボリュウームがあり、その1社専属のようになりました。
仕事を進めていくと..
専務派の幹部の人たちから、「うちに切られたら困るんだろう!」と言うような圧力がかかります。
私の方は、社長直接の取引であり信頼を得ていたので実害はありません。
社長が思いつきを発言したことを、分かりやすい図解で完成度を高めて紙にしていました。
それを、すごく喜んでもらえていました。
もし、社長とのつながりが弱かったら何らかの影響は受けていたと思います。
そこは、社長派とそれを何とか..と言う専務派がいたんです。
別の体験ですが..
世界的に有名なパソコンソフトメーカーの下請け会社の外注として働いたときのことです。
金曜日の夜の10時過ぎに、その会社の若い女性社員から電話がありました。
「月曜日の朝までに、○○をしてもらえませんか」と言うものです。
下請け会社の私たちも、10時過ぎまで仕事をしていましたが..
20代前半の女性社員からの電話です。
みんなで「すごい会社だよね」と話したことがあります。
私の担当分野では無かったので、記憶は定かでは無いのですが..
月曜日の朝までの要求には応えたと思います。
その下請け会社は、売上のかなりの割合をその会社から得ていたので
断るという選択肢はありません。
依存状態
有力な1社に依存 |
一つの取引先への依存度が高いと..
支配・被支配の関係になりがちです。
厳しい言葉ではなくても
結構な割合で、無理を強いられます。
会社員は、1つの会社に大きく依存しているので、
会社命令は絶対となります。
自営業になっての、一社依存も危険です。
どんどんつけこまれます。
自営業が、一社依存して抜け出せなくなったら悲惨です。
会社員は、給料・休日が保証されます。
ですが、下請け会社はお金も削られ時間もな無くなります。
大きな会社に、依存すると経営は安定すると想いがちですが..
だんだんと苦しくなる場合があるのです。 |
自営業が、一社に依存すると何のために独立したのか分からなくなります!
解決するには、たくさんの取引先と様々な関係を結ぶこと...
自営業が、一社に依存していては幸せになれません。
年数が経過すればするほど、抜け出せなくなります。
自立状態
様々な関係の複数の取引先 |
抜け出すには、
たくさんの取引先と、様々な関係を結ぶことです。
要するに、一社への依存度を下げることです。
これができると...
一社に我がままを言われたら、チョット離れる
これができます。
一社に依存していると、
売上のために離れられません。
近づき過ぎない、離れないができます。
これだと気が楽です。
また、関係が築ける時に仕事を受ければ良いんです。 |
どうしたら、良いんでしょうか?
たくさんの取引先に選ばれること
|
たくさんの取引先から選んでもらえればいいんです。
でも、たくさんの競合の中で埋もれていては
選んでもらえません。
焦って売り込んでも
相手に選ぶ理由が見えないと
選んでもらえません。
相手が喜んで選んでくれる
自分の「強み」を発信することが必要です。
明快に発信できれば選ばれる理由となる! |
もし、自営業の自分が
様々な会社に選んでもらえる「強み」が無いと、どうなるか?
私が、提案営業を始めたばかりの頃です。
渋谷駅の近くの、それなりの規模の会社の社長が私(当時、30台前半)に興味を持ってくれました。
いろいろ話してくれ、私がそれを提案書にまとめるという繰り返しでした。
本で勉強したこと、巷で話題の言葉を盛り込んで
自分が体験もしたことが無いような内容を格好をつけて取り込んだりしていました。
システム開発には自信がありましたが、経営とか営業とかまったく分からない時です。
頭でっかち状態です。
今、思い出しても恥ずかしい限りです。
当然、受注にはつながりません。
私が諦めようとすると、その社長は三軒茶屋(渋谷の近く)に飲みにつれて行ってくれ
「頑張れ!」と言ってくれます。
そこから、また気を取り直して提案するのですが受注できません。
新潟県の上越市に住んで、毎週のように東京へ行っていました。
新幹線に乗れば2時間程度と近いんですが、交通費・宿泊費がのしかかります。
結局は、社長の暇つぶしでした。
これは、私の立場からの定義です。
逆に言ったら「役に立たない提案だ!」と言うことです。
30年近くたっても覚えています。
宮益坂をトボトボと下って渋谷駅に向かいました。
何も上手くいかず、お金も使った、まったく売上につながらない...
これから、どうしよう...
要するに、自分が価値ある提案をできなかったということ。
本を読んで仕入れただけの知識を紙にまとめただけ。
上辺だけでした。
何も、誇れるもの持っていないのです。
実感をもって提供できる価値を産みだせないのです。
まあ、仕方がないんですが。
自信をもって、リアリティをもって提案できる材料が自分の中に無いとダメなんです。
「顧客にっとって価値」これが、重要です。
これがあれば、たくさんの競合の中から選んでもらえます。
「あなたに、お願いします」と言ってもらえる選ばれる理由が必要なんです!
これが無いと、一生懸命に売り込んでも上手くいきません。
そして、自分を消耗していくんです。
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選ばれる理由を考えると..
すぐに資格を取ればとなりがちですが..
資格の無い人の中なら、ある人が選ばれるかも..
では、資格を持っている人の中で「選ばれる」には?
どうするのか?
何があれば選ばれるのか? |
私は、平成元年に独立しました。
そこから、たくさんの社労士さん、行政書士さん、税理士さんたちを知っています。
同じ資格を持っていても、活躍は段違いです。
何が違うんでしょうか?
資格は、入り口にはなると思いますが。
選ばれる理由としてのメインにはならないのです。
活躍している人は間違いなく、独自の何らかの積上げがあります!
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要は..
その人オリジナルな
体験から語れる
役に立つことの蓄積が必要だ
と、私は思っています。
経験をコンテンツ化しよう!
必要なのは
現場の体験から学ぶ経験学習
|
実体験したことから「学ぶ」力が、人生を切り拓きます!