「独立したら、人を雇って会社を大きくしていきたい」
誰もが考えることとは思います。」
そんなふうに考えて、少し重たくなっている人もいるかもしれません。
売上を伸ばすには社員を増やすべきだとか、
組織を作ってこそ経営者だとか、
世の中にはいろいろな“正解らしきもの”があります。
でも、私は平成元年に独立してから、ずーっと一人でやっています。
「すごいですね」と言われることもありますが、実はそんなに立派な話ではありません。
正直に言うと、社員を雇いたくないのです。
もっと言えば、人を使うことが自分には向いていないと、早い段階で分かったんですよね。
チームで働くことが嫌いだったわけではありません
もともと私は、システムエンジニアでした。
設計をして、プログラマーと協力して開発し、お客様に納品する。
いわゆるプロジェクトマネージャのような役割です。
この仕事は、どちらかと言えば得意でした。
なぜかというと、仕事の前提が明確だったからです。
誰かに仕事を依頼するときには、必ず決めることがあります。
・何をやるのか。
・いくらでやるのか。
・いつまでにやるのか。
この三つがはっきりしていれば、基本的に大きなトラブルは起きません。
途中で変更があれば、もう一度話し合って約束を更新すればいい。
契約ベースで物事を整理できるからです。
私は、進捗確認や連絡をまめにすることも苦ではありませんでした。
約束が明確なら、人と協力して仕事をすること自体は、まったく問題なかったのです。
初めて「雇う側」になって分かったこと
独立したばかりの頃、若いプログラマーを一人雇って、派遣していたことがあります。
けれど、それは半年ほどでやめました。
理由はとてもシンプルです。
その人の「やる気を維持させ続ける」必要があったからです。
もちろん、人には気分の波があります。
調子の良い日もあれば、そうでない日もあります。それは分かります。
でも私は、そのとき強く思ってしまったのです。
「やる気は、自分で出すものではないのか」と。
給料を保証し、気分を気遣い、モチベーションを高め続ける。
そうしないと成果が出ない。
この構造が、私にはどうしても違和感がありました。
契約であれば、話はもっとシンプルです。
何をするか。いくらでやるか。いつまでにやるか。
この三つで完結します。
でも雇用となると、それだけでは終わりません。
気持ちの浮き沈み、人間関係のケア、将来への不安、職場の空気。
そういったものが常について回ります。
世の中の経営者は、本当にすごいと思いました。
私には、とても真似できないなと感じたんですよね。
会社員だった頃の自分も、勝手なことを言っていました
振り返ってみると、会社員だった頃の私は、いろいろ不満を言っていました。
評価が不公平だ。
上司は分かっていない。
会社は現場を見ていない。
まあ、よくある話です。
当時は当時で、本気でそう思っていました。
でも、いざ自分が雇う立場になってみると、見え方が変わりました。
「給料を払う」というのは、ただお金を渡すことではありません。
毎月、保証するということです。
成果が出ても出なくても、会社には支払いの責任があります。
売上が少ない月でも、仕事が思うように進まない月でも、雇った以上は支払わなければいけません。
その重さを、自分は背負い続けたいのか。
そう考えたとき、答えははっきりしていました。
私は、そこまでして人を雇いたいわけではない。
会社を大きくしたいわけでもない。
自分が無理をしてまで、経営者らしい経営者になりたいわけではなかったのです。
だから、一人でやると決めました
そこで私は決めました。
一生、一人でやろうと。
もちろん、すべてを自分だけで抱え込むという意味ではありません。
必要なときは外注にお願いします。専門家の力を借りることもあります。
ただし、その場合はあくまで契約です。
依頼内容を明確にする。
金額を決める。
納期を決める。
プロジェクトが終われば、そこでいったん関係も終了です。
「また機会があれば、よろしくお願いします」
この距離感が、私にはちょうどいいのです。
冷たいと思う人もいるかもしれません。
でも、無理に近づきすぎてお互いにしんどくなるより、
最初から適切な距離を保つほうが、長く気持ちよく仕事ができることもあります。
人を雇わないから、売上の上限はあるかもしれません。
大きな会社にはならないかもしれません。
でも、その代わりに身軽です。判断も早いです。
そして何より、「全ての問題は自分が原因だ!」と、自分で引き受ければいい。
私には、それが合っていました。
自分に合った形で続ければいい
独立すると、つい誰かの成功モデルを真似したくなります。
社員を増やしている人を見ると、自分もそうしなければいけない気がします。
事務所を構えたり、肩書きを立派にしたり、組織らしく見せたりしたくなることもあります。
でも、経営の形は一つではありません。
人を育てるのが得意な人もいます。
チームで大きな仕事をするのが向いている人もいます。
一方で、私のように一人で淡々とやるほうが、力を発揮できる人もいます。
大事なのは、世間的に格好いい形ではなく、自分が無理なく続けられる形を選ぶことです。
私は、社員を雇わない。
無理をしない。
背伸びをしない。
自分の特性に合った経営をする。
それが、独立してからずーっと一人でやっている理由です。
一人でやることは、寂しい選択ではありません。
自分に合った責任の取り方を選ぶ、ということでもあるんですよね。
#図解思考
#言語化
#構造化
#経験学習
#コンテンツ
#ノウハウ
#知的資産
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
AI時代に豊かに活動するために 人生経験を武器にする!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
0023 ⇔
0025
一覧へ
有限会社 テオリア
経験をコンテンツ化して「強み」資産へ
図解思考コンサルタント
池田 秀敏
〒942-0036 新潟県上越市東中島1943-91
info@teoria.co.jp