業務の可視化と現場の知恵を共有する「仕事のプラットフォーム」

フリーのＳＥとして仕事をしていたときに
ビックリした体験です。

驚いたと同時に、
会社の仕組みとして納得できました。

当時、事務処理用言語のＣＯＢＯＬを使って
販売管理や顧客管理を中心に仕事をしていました。

海外メーカーの中型機、
国内メーカーの小型機を持っている会社の仕事を
交互に受注して仕事が切れることはなかったのですが．．

仕事のやり方は、
２つの会社の名刺を持って顧客を訪問し
システム化の打合せをして、
「要求定義」を作成してから、
汎用機でどう実現するか開発の「要件定義」を行います。
これを分かりやすい図解で作成していました。

ある出会いがあって
技術者が７０名ほどいるソフト会社を訪問しました。
そこは、派遣と受託開発の両方を行っていました。

事前にアポを取って
予定通り、会社を訪問すると、
社長が相手をしてくれ、
図解の資料サンプルを持参したので
「面白いことやってるね！」と興味を持ってくれ、
うちの営業部長と技術部長にも会ってくれということになりました。

そこで社長は退出し、両部長３人で話しました。

結果は、初回の訪問で３時間近く話し
具体的な話を進めたいからと次の予定が決まりました。
社長・両部長とも当時の私より１５歳くらい年上でした。

約３週間後に、
２度目の訪問をした時のことです。

すると．．
営業部長と技術部長がいません。

社長に尋ねると、
「役に立たないから、辞めてもらった」とのことです。

何事もなかったように、ごく普通に言っています。


当時の私は、３０歳半ばです。

独立して２年ちょっとでしょうか？
それもフリーのＳＥ経験程度しかありません。
ですので、まだまだ何も知りません。

それまでの私の常識では、
会社で課長や部長になるのは大変です。

それなりに能力や実績を認められての
部長だと思っていました。

それなのに、
そんなに簡単にクビになるのかと思いました。

でも．．
「役に立たない．．」の一言で、
簡単にバッサリです。
中小企業とは、そう言う物なのかと納得しました。

自営業になって、
それまでも中小企業の仕事をしていて、
うすうすは感じていました。

会社は社長がすべてです。
それが、これでハッキリしました。
部長・課長と言えども、安泰ではないのです。

簡単に「役に立たないから、辞めてもらった」、
と言われた２人の部長は、
社長の期待に、応えられなかったのです。

その後、この会社の仕事をするようになりました。

それから、部長職で何人かが入ってきましたが、
長くは続きませんでした。
何人もが入って辞めていきました。

その社長は部長職を欲しがっていました。
片腕として、やってくれる人を探していました。
でも、期待に応えてくれる人が見つかりません。


会社に価値を提供できなければ雇ってもらえません！